こんにちは、こみみに編集部のカルロスです。
9月1日(日)に日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』第8話が放送されました。
第7話で、天城(二宮和也さん)は、上杉会長(堺正章さん)の公開オペでミスをしてしまいます。
しかしこれは、佐伯院長(内野聖陽さん)と2ヶ所同時にダイレクトアナストモーシスを行うため、ミスを装った演技でした。
会長のオペは成功し、医学会の会長に佐伯院長が選ばれました。
第8話では、天城と渡海の関係が明らかになりました。
そして天城の体に異変が・・・
緊急オペを行うものの、天城を助けるのは無理と誰もが思った瞬間、ついにあの男が現れます。
それでは、第8話を振り返っていきたいと思います。
※本記事はネタバレを含みます。ご了承の上、お読みください。
第8話
病院長選挙の影響
東城大病院の病院長選挙に再出馬した佐伯は、”世代交代”を標ぼうし、現職の教授や講師陣には退陣させ、若手に機会を増やそうとしていた。
はしごを外された形になった副院長の江尻は、佐伯を引き下ろそうとし病院長選挙に出馬することを宣言する。
看護師長の藤原も佐伯の方針に意見するが、佐伯から「看護師も後進に道を譲るべきだ」と一蹴されてしまう。
その頃、天城は資料室で手術記録を見ていた。
天城は佐伯から「余計なことはするな」と言われていたが、聞く耳を持っていなかった。
天城は、手術記録からNo.47が抜け落ちていることに気づくのだった。
緊急オペが必要な患者
天城の元に厚生労働省の富沢が訪れる。
富沢は、患者から法外な治療費を要求している天城がトップとなる新病院「スリジエハートセンター」に許認可を出すのは問題があると言う。
その言葉を聞いた天城は、あっさりと「白紙に戻す」と言う。
富沢の行動は、高階が桜宮市医師会会長の真行寺に協力を依頼し、厚労省を動かしたものだった。
ところが、佐伯が会長権限で厚労省を動かし、当初の予定通りで許認可が下りることになった。
天城は渡海征司郎がかつて住んでいた仮眠室を訪れる。
そこで、残された渡海の手術資料や私物の中からある1枚の写真を見つける。
その写真には、小さな男の子が2人写っていて、1人は鼻にチューブが付けられていた。
同じ頃、佐伯のもとには渡海から電話が入っていた。
翌日、天城も佐伯も行方がわからなくなった。
そんな中、「緊急」と書かれた天城宛の郵便物が届き、世良とミンジェが代わりに開封する。入っていたのは心エコーと造影CT。
患者名は書かれていないが過去にバイパス術を受けた痕があり、緊急のオペを要する状態だった。
天城と渡海の関係が明らかに!
天城は、渡海の実家を訪れていた。
そこで天城は、二人の子供が写った写真や二つの母子手帳を見つける。
そこに現れた佐伯が何をしているか尋ねると、「確かめたくなった。僕のもう一人の父・渡海一郎の家に」と答える。
天城は渡海一郎の子供で、渡海征司郎は双子の弟だった。
渡海は幼い頃に心臓を患っていた。
渡海の父はフランス国立大学病院の心臓外科の権威・天城司の協力を得て、天城の動脈を渡海の心臓に移植し、渡海は一命を取り留めていた。
しかし、このオペには大きな問題があった。
血管の移植は明らかな違法行為だったのだ。
このまま二人が双子として育っていけば、違法行為が表沙汰になることを危惧した渡海の父は、天城を天城司に託し、天城はフランスで育てられることになった。
ところが、今度はフランスに渡った天城が多発性冠動脈瘤になってしまう。
渡海に動脈を移植していた天城は、静脈を移植するしか方法が無く、完治することなく現在に至っていた。
家族から引き離されたこと、動脈を摘出されたことに憤った天城は、佐伯に「返せよ」とその怒りをぶつける。
そんな天城に佐伯は、「私が必ずお前の心臓を治してみせる」と返すのだった。
渡海家を出た天城に、世良から電話が入る。
世良は、送られてきた心エコーと造影CTは天城のものであり、緊急オペが必要なのは天城であることに気づいていた。
電話の途中、天城は桜の木の前で「頼んだぞ、ジュノ」との言葉を残し倒れてしまう。
天城の緊急オペ
天城が助かる道は、ダイレクトアナストモーシスしかなかった。
駆け付けた世良に佐伯は「自分がダイレクトアナストモーシスを行う」と言い、東城大病院にいる高階にエルカノのアクセス準備を指示する。
そうして、天城の緊急オペが始まる。
エルカノの指示のもとダイレクトアナストモーシスを始める佐伯だったが、オペの途中で僧帽弁逆流が発生する。
佐伯はダイレクトアナストモーシスを中断し、僧帽弁形成術(佐伯式)を行うことにした。
だが、佐伯は緑内障によって視野が欠けており、佐伯式が出来ない状態だった。
佐伯は世良に針の誘導を指示する。
指先の感覚で佐伯式を行うというのだ。
それに応えた世良は佐伯のアシストを行い、佐伯式が行われていく。
もう一人の悪魔が登場!!
ところが、今度は心筋虚血になり、天城は危険な状態に陥ってしまう。
天城を助けるには、ダイレクトアナストモーシスと佐伯式を同時に行うしか方法はない。
だれもが無理だと思っていたところに、一人の男が現れる。
その男こそ、もう一人の悪魔・渡海征司郎だった。
「ダイレクトアナストモーシスが出来るか?」と聞く佐伯に、天城は「やりませんよ、あんなギャンブルみたいなこと」と返すのだった。
相関図
※画像をタップすると拡大できます。
第8話ゲスト
天城司/大和田伸也
天城の育ての父親。
フランス国立大学病院の心臓外科の権威で、渡海の心臓疾患を治すため、渡海の父と共に天城の動脈を渡海の心臓に移植するオペを行った。
富沢雅之/福澤朗
厚生労働省の職員。
天城が患者に法外な治療費を要求していると報告を受け、そのような人物がトップに立つ新病院「スリジエハートセンター」に許認可を出して良いのか問題になっていると忠告しにやってくる。
気になるポイント
渡海はどうやって天城を救うのか?
ついに登場した渡海、天城がダイレクトアナストモーシスをしないと助からないという状況で、渡海は「ダイレクトアナストモーシスはやらない」と言い放ちます。
渡海はどうやって天城の命を救うのでしょうか?
久々に「1千万でもみ消してやるよ」が聞けたので、渡海には助ける方法があるのだと思います。
というか、助けて欲しいです。
話しは逸れますが、渡海の「1千万でもみ消してやるよ」に、「お願いします」とさらっと返す世良、その答えに笑みを見せる渡海、このシーン二人の信頼関係を物語っていて、とってもよかったです。
2016年のオペに何があったのか?
天城が見ていたのは2016年の”手術記録”。
天城はこれまでも、”医療事故調査報告書”を持ち出したり、何かを調べているようです。
公式HPには、調べている目的は、”天城自身と彼の家族に関する秘められた事実を明らかにすること”と記載されています。
2016年だとすると、渡海を助けるために行ったオペとは違うと思いますので、他にも何か隠された真実があるということなんんでしょうか?
天城が調べていることは、佐伯院長と桜宮市医師会会長の真行寺は仲たがいしたある出来事と同じことのようです。
佐伯院長が渡海一家のため、恩師であった真行寺と決別してまでも守った事実があったということなんでしょうか。
残り2話?でこれも明らかになるのだと思います。
第8話のクラシックタイムは「英雄ポロネーズ」
第8話のオペシーン(クラシックタイム)で流れた曲は、
作曲:フレデリック・ショパン
曲名:英雄ポロネーズ
です。
正式な曲名は『ポロネーズ 第6番 変イ長調 作品53』ですが、『軍隊ポロネーズ』という名前の方が有名ですね。
今回紹介する演奏は、「Cateen かてぃん」としてYoutubeで活動されている角野隼斗(すみの はやと)さんが、2022年の「Fuji Rock Festival」で演奏したものです。
「英雄ポロネーズ」は、緑内障で視野が欠けている佐伯院長が、世良に針先を誘導させながら佐伯式を行うシーンで流れました。
針先の感覚だけで佐伯式を行う佐伯院長と、それを必死にサポートする世良の姿が印象的でした。
『英雄ポロネーズ』が作曲された時代、ショパンの祖国・ポーランドはロシアに占領されていました。
フランスに亡命していたショパンは、祖国の為に戦い続けた兵士達への想いを込め、ポーランドの独立を願いこの曲を作ったと言われています。
視野が欠けていながらもオペを行おうとする佐伯院長、それに必死に応えようとする世良、そして2人を見守る高階ら東城大のスタッフ、全ての人が天城を助けたいという”想い”と、ショパンの『英雄ポロネーズ』を作曲したときの祖国への”想い”が重なっているのではないでしょうか。
もう一つの解釈としては、この後に現れる、英雄(悪魔!?)・渡海の登場への伏線というのもあり得ますね。
次回(第9話)予告 9月8日(日)よる9時放送予定
まとめ
第8話で、ついに渡海先生が登場しました。
渡海先生は天城を助けることができるのでしょうか?
そして、世良がナレーションで言った”ブラックペアンの次なる物語が終焉を告げようとしていた”が何を意味するのか、第9話が待ち遠しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。