こんにちは、こみみに編集部のカルロスです。日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート』の第6話が放送されました。第6話の内容、演奏されたクラシック曲をお伝えします。
・第6話の内容
・相関図
・第6話で流れたクラシック曲
※本記事はネタバレを含みます。ご了承の上、お読みください。
第6話の内容
あおぞらホールの閉館が前倒しに!
あおぞらホールの閉館が1ヶ月前倒しになり、2月末で晴見フィルは練習場から追い出されることになりました。
晴見市は、晴見フィルの新規のイベント申請を全て受け付けてくれません。
練習会場に来ていた二郎は、市には内緒で、近々開催される「梅まつり」で「さよならコンサート」を開くことを提案します。
古谷は、梅まつりでのあおぞらホールの使用欄を、晴見フィルとバレないように、使用者を「HARU P」にして梅まつりのタイムテーブルを書き替えます。
うたカフェ二郎で、コンサートマスターの近藤が写っている晴見フィルの第1回演奏会の写真を見た俊平。
第1回演奏会の演目が「カルメン」だったこと二郎から聞いた俊平は、「さよならコンサート」の演奏曲も「カルメン」にすることを提案します。
二郎は俊平に、「カルメン」を演奏するのであれば、瑠季の歌う「ハバネラ」を入れることをお願いするのでした。
天音の思い
バイオリンで「きらきら星」を練習していた天音。
海は「上達早いじゃん」と言って、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」をピアノで弾き始めると、天音は「弾きたい!頑張って練習するし」と言います。
「君くらいパッションあったら、何してもそこそこ成功しそうだね」と海が言うのに対して、天音は「違うよ、初めてなの、好きなことができたの。だから全力でやりたい」と思いを伝えるのでした。
富子さんの思い出の曲
響は、あおぞらホールに来ていた富子に梅まつりのチラシを渡そうとしますが、富子は二郎から既に貰っていました。
富子が持っていたチラシの裏にはさよならコンサートが開催されることが書いてあり、そこには「リクエスト大歓迎」とも書いてありました。
富子はリクエストしたい曲があるのですが曲名が思い出せません。
響は富子の鼻歌を聞いて「カルメンのハバネラじゃないかと」と言いますが、違うようです。
その曲は20年前に亡くなった富子の旦那さんが良く口ずさんでいた曲で、もう一度だけ聞けたらという思い出の曲でした。
響はスマホに曲を口ずさんで検索しますが、検索結果は「ハバネラ」、大輝に聞いてもやっぱり「ハバネラ」と言われ、結局曲名がわかりません。
響と大輝は富子にヒントが無いか聞くと、富子はその曲には歌詞があって、その歌詞「ほくろが多い、かずおさん」みたいな、と答えます。
瑠季・近藤の思い
瑠季
俊平がホールの観客席に来てカルメンの楽譜を見ていると、客席には瑠季も居ました。
瑠季にとってあおぞらホールの閉館は実家が無くなるような寂しさがありました。
瑠季は、「毎年あおぞらホールでフルートの発表会をしていて、その発表会には、6歳の時に離婚した両親が聞きに来てくれて、その時だけは家族3人に戻れる気がして。それがフルートを頑張るようになったきっかけかな」と、俊平に話します。
近藤
近藤は、家族にさよならコンサートに来てほしいと誘いますが、無理っと突っぱねられます。
近藤が一人でホールの椅子を並べ、指揮台に立っていると、そこに俊平がホールに入ってきます。
近藤の学生の夢が指揮者だったことを俊平に伝えるのでした。
さよならコンサート
演奏曲の変更
梅まつりの会場には、瑠季の両親が来ていました。
それを見ていた俊平は、考え事をしている瑠季に、ハバネラは歌わなくていいと言います。
俊平は「あなたの音色からイメージされる瑠季さんは、優しくて、とても繊細で傷つきやすい人です。だからこそあなたのフルートは美しい」と言い、もっと瑠璃さんに合う曲があると、演奏する曲を変更します。
変更された曲は、フルートがソロを奏でる「カルメン」第1組曲の中の「間奏曲」。
客席で瑠季の両親が見守る中、瑠季は思いを込めてフルートを演奏します。
演奏後、瑠季は俊平に満面の笑みを見せるのでした。
天音と父が遭遇
演奏会に遅れた海と天音が会場に向かう途中で、天音が海を引っ張り壁の影に隠れます。
行く先には天音の父である晴見市長がいたのです。
天音は海に「あの人お父さんなの」と告げるのでした。
近藤の渾身の指揮
観客が指揮する姿をうらやましく見ていた近藤。
最後の曲の演奏前に、俊平は指揮棒を近藤に差し出します。
躊躇う近藤に、俊平は「このホールと晴見フィルを40年間愛してきたあなたが振ってください」と言います。
「指揮者に必要なのはアパッシオナート!、心にため込んできた情熱を、今この瞬間、存分に爆発させてください」との俊平の言葉に、近藤は指揮棒を受け取り、指揮台に立ちます。
そこで演奏された曲は、「カルメン」第2組曲の最終曲・ジプシーの踊り。
近藤は、俊平の言葉通りアパッシオナートに指揮を振り、晴見フィルもその情熱に、魂のこもった演奏で応えます。
演奏が終わると客席からはブラボーの掛け声とスタンディングオベーションが、感動的な終演でした。
「ほくろの多い、かずおさん」の正体は?
響はずっと富子の思い出を探していました。
パソコンで似ている曲を見つけ、その曲には「ほくろの数も」という歌詞がありました。
オーディオルームにいる富子を見つけ、その曲を聴いてもらうと、富子は思い出の曲を聴いて「20年振りに会えたわ、ありがとう」と響に感謝するのでした。
「ほくろの多い、かずおさん」の正体は、金井克子さんの「他人の関係」という曲だったのです。
第7話以降への伏線
●志帆への思いをお互いに話した俊平と古谷とその事を聞いた志帆。さよならコンサートで俊平に満面の笑みを見せた瑠季。
4話から続く大人の恋愛ドロドロ劇は、まだまだ続いていきそうな予感です。
●さよならコンサートに聞きに来ないで回転寿司に行ったという近藤の奥さんと娘さん。
実は会場に来て演奏を聴いていた、という結末であってほしいです。
●さよならコンサートの時に、海が天音に渡した「きらきら星変奏曲」のバイオリン用にアレンジした楽譜。
この曲を海と天音が演奏して、二人の距離が縮まる、なんていう恋バナになったりするのかも!?
●さよならコンサートの打ち上げで、鏑木に掛かってきた電話に内容は、俊平のドイツのオーケストラの指揮者へのオファーでした(7話の予告動画で判明)。
音楽とも家族とも向き合うと誓った俊平は、どのような答えを出すのか、ドラマ終盤の大きな鍵になりそうです。
相関図
第6話で流れたクラシック曲
ハバネラ:「カルメン」第2組曲から(ビゼー)
第6話のテーマ曲はビゼー作曲の「カルメン」で、第1組曲と第2組曲の中から4曲が抜粋されました。
その中で最初に流れたのは「ハバネラ」で、番組冒頭、響がナレーションで「カルメン」の解説をしているときのバックで流ました。
《響のナレーション》
ビゼー作曲のオペラ・カルメン。最も有名なオペラ。我が道を突き進む女の生々しい恋の物語。
耳を掴むメロディー、心を揺さぶるリズムは、呼び覚ます、胸に秘められた情熱を。
ちなみに、演奏ではありませんが、「うたカフェ二郎」でさよならコンサートで演奏する曲が「カルメン」組曲に決まった時に、二郎、鏑木、大輝、古谷、菜々が次々と「ラ~♪ム~♪」と歌うのは、「ハバネラ」のメロディです。
間奏曲:「カルメン」第1組曲から(ビゼー)
晴見フィルのさよならコンサートで、瑠季のフルートソロで演奏されました。
本当は、二郎のたっての希望で「ハバネラ」を瑠季が歌う予定でしたが、俊平が「もっと瑠璃さんに合う曲がある」と、この曲に変更されました。
闘牛士:「カルメン」第1組曲から(ビゼー)
「カルメン」の中で一番有名と言っても良い曲で、ドラマ中に何度か流れています。
①梅まつりの会場で、カルメンの衣装を着た瑠季に衣装を着るように促され、俊平が闘牛士の恰好で登場してきたときにBGMで流れました。
②晴見フィルのさよならコンサートで、間奏曲(瑠季のフルートソロの曲)の後に演奏しました。
この曲が流れているとき、海と一緒にいた天音は、父である晴見市長を見かけ、柱の陰に隠れました。
③俊平が②の演奏を途中で止め、その後の「闘牛士の歌」の部分が、観客の指揮で何度か演奏されました。
ジプシーの踊り:第2組曲から(ビゼー)
さよならコンサートで、俊平から指揮棒を託されたコンサートマスターの近藤が指揮をして演奏されました。
このシーンは第6話の最大の山場でした。津田さんの情熱的な指揮、それに演奏で応える晴見フィルのメンバー、とっても良かったです。
スタンディングオベーションの瞬間、アイナ・ジ・エンドさんの曲が流れた時は涙ものでした。
きらきら星変奏曲(モーツァルト)
天音がバイオリンの練習で「きらきら星」を弾いた後に、海がピアノで弾いた曲です。
今後、當間あみさんの生演奏でこの曲のバイオリン版が聴けるかもしれませんね。
ナイチンゲール(J.ドンジョン)
ホールの観客席で、瑠季が俊平に子供の頃の話しをしたときに、子供時代の瑠季が発表会で演奏していた曲です。
「ナイチンゲール」は、日本では「サヨナキドリ(小夜啼鳥)」と呼ばれる鳥の名前で、この曲は、「ナイチンゲール」の鳴き声をフルートで表現している曲です。
歌劇「ウィリアム・テル」序曲(ロッシーニ)
この曲は第2話のテーマとなった曲です。
さよなら演奏会の直前の俊平と瑠季の会話で、俊平が瑠季のフルートは美しいと言ったときに、この曲の第3部「静寂」を瑠季がフルートを吹くシーンが使われました。
《余談》「ほくろの多い、かずおさん」を聞いてみる!
あらすじでも書いた通り、富子さんの思い出の曲は金井克子さんが歌う「他人の関係」でした。
1973年(昭和48年)発売ですから、50年も前の曲なんですね。
大輝が言っていた通り、富子さんの鼻歌とは全然違います。
第6話のテーマ曲が「カルメン」だったので、あえて「ハバネラ」のように歌って、ドラマとの関連性を出したんでしょうね。
第7話 予告動画
俊平にドイツの名門オーケストラからの指揮者就任のオファーが来ます。
二度とない大チャンスですが、家族から逃げないと決めた俊平はどんな決断を下すのでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。