こんにちは、こみみに編集部のカルロスです。日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート』の第3話が放送されました。第3話の内容、演奏されたクラシック曲をお伝えします。
・第3話の内容
・相関図
・第3話で流れたクラシック曲
・大輝が伴奏した懐メロ曲
※本記事はネタバレを含みます。ご了承の上、お読みください。
第3話の内容
志帆が夏目家に戻らない理由
第2話の最後で、あおぞらホール前で海に変装した姿を見られた志帆に、海から「今、ほんとはどこ?」とメッセージが入り、海に志帆が日本にいることが完全にばれてしまいます(第2話の伏線を回収)。
志帆が家に戻らないのは、今3人(俊平・響・海)の元に戻るとポンコツ3人を助けてしまう、それぞれが自分の力で生きていくための準備期間だから、ということがわかります。
理解力のある海は、志帆に「何となく意図はわかった。」とメッセージを送るのでした。
天音がバイオリンを手に取る
天音が「うたカフェ二郎」を訪れ、そこにあったいろんな楽器の中からバイオリンを選び、俊平からバイオリンの持ち方を教わります。
バイオリンを弾いてみますが、まともに音が出ず「これダメかもしれない」と弱音を吐いてしまいます。
『田園』の練習を開始、がメンバー内で不協和音
俊平の提案で行うことになったコンサートでベートーヴェンの交響曲第6番『田園』を演奏することになり、オーケストラの音を間近に関てもらうということで、大ホールではなく、練習会場でもある中ホールで行うことになりました。
そして始まった『田園』の練習で、プロレベルの蓮は、大輝のトランペット、内村のティンパニ、近藤のバイオリンにダメ出しします。
次の練習では、メンバーは蓮にビビってしまい、委縮した演奏になってしまいます。
溜息を吐く蓮に文句を言う大樹に対し、蓮はさらにダメ出しして会場を出ていこうとすると、大輝がそれを制し、「ヘタクソでごめんね!」と捨て台詞を吐いて練習会場を出て行ってしいまいました。
その晩「うたカフェ二郎」で、カラオケの伴奏でトランペットを演奏する大輝に、俊平に「本当に素晴らしかった」と言うのでした。
中ホールが使えない!~俊平の決意
練習を始めようとしている晴見フィルに、滝田課長の指示を受けた響が、急な点検が入りコンサートの日に中ホールが使えないと伝えます。
俊平は響に、「正直すごく腹が立っている、言いにくい事を響に言わせる上司に。響がちゃんと幸せかどうか気になっている」と伝えます。
響は、「私は前に進んでる、あなたの尺度で幸せかどうか決めつけないで、何で帰ってきたの」と言い返します。
小村を訪れた俊平は、小村に「娘が一人で自分に向き合ってきた時間を台無しにしているのかもしれない」と言うと、小村は「じゃ、どうすんの?しっぽ巻いて退散すんの?」と聞き返します。
それに対して俊平は、「もう逃げません、音楽からも娘からも」と決意を口にします。
音楽からも響からも逃げない決意をした俊平は、響に朝食を作り、大輝には「実験です」と言って楽譜を渡します。
道の駅での演奏会~実験結果は?
中ホールでのコンサートが出来なくなった晴見フィルは、「道の駅・はるみ」でゲリラ演奏会を行い、そこで『田園』を演奏します。
そこには響も来ていて、演奏を聴いていました。
第1楽章の演奏が終わると、俊平は観客に『田園』の解説を行います。
そして「二人の有望な若者が喧嘩中なんです。仲直りか大いなる破綻か」と言って、蓮と大輝の二人で第2楽章を演奏します。
優しい歌心のあることを見抜いた俊平は、蓮にもそれが伝わると考えて二人で演奏させる、これが大輝に言った実験だったたのです。
俊平の思惑は見事にあたり、見事なデュエットを披露した二人、蓮は「やるじゃん!」と言っているかのように大輝に向かってうなずきます。
第4楽章の途中で突然雨が降ってきて演奏会は中止。
急いで楽器や椅子を片付けている中、俊平は片付けを手伝っている観客の中に志帆らしき人物を見かけるのでした。
響のバイオリン演奏!
ゲリラ演奏会のあと、無人の練習会場を訪れた響は、そこにあるバイオリンを思わず手に取ってしまいます。
蓮のチェロ、ゲリラ演奏会での「田園」を聞いて、響が触発されていたのです。
《響の心の声》
触れてしまったら最後、思い出す、それでしか味わえない感覚を、素晴らしい演奏を聴けば余計に、どうしようもなく、心が乾く、地獄に落ちるとわかっていても、止められない、奏でたくなる、自分の音を!
そして、響は手に取ったバイオリンで、メンデルゾーンのバイオリン協奏曲を演奏するのでした。
第4話以降への伏線
●ゲリラ演奏会で志帆らしき姿を見た俊平が、志帆に電話かけるところで第3話が終わります。
●響が弾いたメンデルゾーンのバイオリン協奏曲の第1楽章のテンポは、アレグロ・モルト・アパッシオナート(非常に早く、情熱的に)です。
相関図
お笑いコンビ「ピンクの電話」の竹内都子さんが、大輝の母、二郎の娘の森笑子(もり・えみこ)役として、第3話で出演されました。
第3話で流れたクラシック曲
交響曲第6番『田園』 第1楽章(ベートーヴェン)
『田園』は第3話のテーマとなったです。
第3話は『田園』という曲よりも、『田園』を作曲するベートーヴェンの過程を、ドラマとリンクさせました。
《響のナレーション》
1802年、難聴の悪化に苦しんだベートーヴェンはハイリゲンシュタットで遺書を書いた。
私が人々から遠ざかり、孤独な生活をおくらねばならなかった。
私はどうしてもいえなかったのだ。「もっと大きい声で話してください。私は耳が聴こえないのですから」と。
あぁ、神の摂理よ、喜びの一日をもう一度私にください。その美しい響きは私の心からもう長く遠ざかっています。
5年後、彼は田園交響曲のスケッチを始めた。
穏やかな田舎の風景は、どんなふうに孤独な心を救ったのだろう。
俊平に心を閉ざし、本当に言いたいことを言えない響をベートーヴェンの気持ちとシンクロしているようです。
そして、ベートーヴェンが遺書を書いてから田園の作曲を始めるまでの5年という年月、「どんなふうに孤独な心を救ったのだろう。」という響のナレーションが、5年間、時が止まっていた響の心の声に聞こえました。
第1楽章が演奏されたのは3回ありました。
①ドラマ冒頭、響がナレーションで『田園』を解説をするときから、晴見フィルの練習風景まで流れました。
②天音がベンチで楽譜を見ながら曲を聴いていたところに、海が天音に声を掛けたとき、天音が聞いていたのが、第1楽章の中盤でした。
③道の駅・はるみでの晴見フィルのゲリラ演奏会で、1曲目に演奏した曲です。
交響曲第6番『田園』 第4楽章(ベートーヴェン)
第4楽章も、第1楽章同様に3回流れました。
①練習シーンで、蓮が、大輝(トランペット)に「ピッチが合っていない」、内村(ティンパニ)に「出だしが遅れた」、近藤(バイオリン)に、「合図が入りずらい、スタッカートが弾けていない」とダメ出しをするときに演奏していました。
②大輝が「ヘタクソでごめんね!」と捨て台詞を言って練習会場を出て行ったときの練習の場面で、大輝が練習会場を出ていく前に演奏していました。
③道の駅・はるみでの晴見フィルのゲリラ演奏会で演奏されました。演奏の途中で雨が降ってきたため、演奏は中断されました。
交響曲第6番『田園』 第2楽章(ベートーヴェン)
道の駅・はるみでの晴見フィルのゲリラ演奏会で、俊平が実験として蓮(チェロ)と大輝(トランペット)の二人で演奏させました。
本来はオーケストラで演奏する曲で、第2楽章にトランペットの出番はありません。
歌劇「ウイリアム・テル」序曲(ロッシーニ)
ドラマ冒頭、大輝が畑でトランペットの練習で拭いていた曲です。
曲の後半『スイス軍の行進』のファンファーレ部分です。
バイオリン協奏曲 第2楽章(メンデルスゾーン)
天音が「うたカフェ二郎」で初めてバイオリンを持った時、その姿を見た俊平がバイオリンを弾いている響を思い出すのですが、その回想シーンで響が弾いていた曲です。
第2話で、蓮が響を思い出した時に、過去の響が演奏していたのもこの曲でした。
バイオリン協奏曲 第1楽章(メンデルスゾーン)
ドラマの終盤、練習会場を訪れた響が、そこに置いてあったバイオリンを手に取って思わず弾いてしまった曲です。
第1楽章・アレグロ・モルト・アパッシオナート(非常に早く、情熱的に)中盤のバイオリンソロのところを演奏しました。
芦田さんの迫真の演技が、まるで本当にバイオリンを演奏しているようで素晴らしかったです。
ついにアパッシオナートな曲がドラマに登場しました。この曲が俊平と響を結ぶ鍵になってくるんじゃないでしょうか。
番外編:大輝が吹いた懐メロ
「うたカフェ二郎」のカラオケで、大輝がトランペットで伴奏を吹いた懐メロ曲です。
また逢う日まで(尾崎紀世彦)
学園天国(フィンガー5)
情熱の嵐(西城秀樹)
第4話 予告動画
響がバイオリンを演奏したところを目撃した大輝・蓮・天音は、響を晴見フィルに誘うのですが、響は演奏していたことを絶対に言わないでとお願いします。
俊平と志帆が再会、そして5年前のある事件を知る謎の男(満島真之介さん)が登場します。
ついに、俊平が5年前の事件に向き合うことになるのでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。